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IT業界は業界未経験でも転職しやすい業種です。
・安く人材を雇用することができる。
・経験者よりも未経験者の方が離職する率が低い
→ どの色にも染まっていないので染めやすい
・未経験でも準委任契約(SES)であれば、オペレーターやアラート監視など簡単な仕事にアサインすれば利益を得ることができる。
これらのメリットがあるので、色々な手を使って人材を集めたいというのが本音です。
今回は無料PCスクールを運営することで、エンジニアを送客するビジネスモデルの闇を暴露します。
なぜ無料PCスクールは無料でも利益が得られるのか?!
ITスクールを運営している企業はSES(システムエンジニアリングサービス)企業との深いつながりがあります。
SES企業がITスクールを運営しているケースも少なくはありません。
スクール側としては、SES企業へエンジニアの卵を送り込むことが主目的となります。
未経験エンジニアを無料育てるテイで、何も知らない情報弱者を自社に取り込んでいます。
未経験ITエンジニアを目指す人としては無料という甘い言葉で誘い込まれ、最終的に低賃金で雇われることになります。
会社としては使い捨てであろうが、低賃金で顧客先へテキトーな案件に出向させるだけなのです。
出向先では簡単な仕事しかさせてもらえずに、スキルアップするにしても自費で勉強するなどの努力が必要となります。
システムエンジニアリングサービス系企業は、SIer(システムインテグレーター)という名称や響きの良さそうな横文字を並べて、情報弱者である未経験者を取り込むことで必死です。
積極的に採用活動をしているIT企業の大半はSES受託派遣業者ということを頭の中に入れておきましょう。
新人を採用する上で無料PCスクールを運営することで自社にとって都合の良い人材を集めることが目的です。
改めて採用する側の企業側のメリットを纏めました。
・エンジニアの卵を安く雇用できる。
・質より量!大勢のエンジニアを派遣させたい
・昇給は最低限で済む
・使い捨てでも問題なし
→ 離職率は元々高い業界なので、使い捨て前提の採用方針となっている。
スクール卒業者の配属現場例①:監視案件
→ 24時間 365日稼働しているシステムの監視です。
3交替でアラートが鳴ったら、マニュアル通りにエスカレーション連絡をすることが業務です。
基本的に暇です。
読書などできればよいですが3次請け以下で派遣された場合は、それすら許されないことが多いです。
連絡するだけなので、ITスキルが全く身につかないので、独学で学ぶしかありません。
簡単な仕事なので、収入も期待できません。
スクール卒業者の配属現場例②:オペレーション案件
監視案件からのステップアップで紹介される案件として多いのがオペレーション系です。
スクールで割と認められた人やポテンシャルが高めの人がいきなりオペレーション系業務をすることもあります。
→ 24時間 365日稼働しているシステムの操作です。
監視業務やその他からエスカレーションされた件について、マニュアル通りに操作(オペレーション)することが業務です。
・監視業務と同様に基本的に暇です。
・監視業務からのステップアップできた場合に配属されることが多いです。
・監視と同様にスキルが身につかないので、独学で学ぶしかありません。
監視業務はただ連絡をするだけの仕事となりますが、オペレーション業務は自身がオペレーターとして捜査をする場面があります。
多少はシステムを触ることがありますが、変更や設計をするわけではないのでそこまで技術が身につきません。
オペレーション業務を通じてシステムに触れる機会があることから、監視からのステップアップとしてアサインされる案件となります。
スクール卒業者の配属現場例③:プログラムの評価(デバッグ)業務
プログラマーを目指すエンジニアが監視業務からのステップアップとしてアサインされる代表案件です。
上位エンジニアから作成された仕様書に基づいて、様々なテストをする業務です。
定型的な作業が多い中でもオペレーション業務と同様にシステムに触れる機会があるので、スキルアップを感じることができるとは思います。
SES業界で働くエンジニアの現実は…
個人的には厳しい未来しかないと言い切れます。
SES企業の100%は人を商品(モノ)として扱います。
たとえ求人票には人財などと書いていても、私自身が実際に所属していた会社でも、友人が働いていた会社でも同様に顧客に常駐させることで収益を得ている企業では人を商品としてしか扱っていません。
その中でも…
1次請け企業であれば、まともな会社が多いのも事実です。
2次請けとなってくると、まともな会社はかなり少なくなります。
3次請けとなると、ほとんどまともな会社はありません。
「上位案件の獲得を進めています。」という言葉が書いてある場合は少なくても2次請け以下とみなすと良いでしょう。
SESエンジニアの闇①:会社にとってエンジニアは使い捨てできるカネのなる木
人を現場に入れることがビジネスモデルです。
どんなに求人票に綺麗事を書いても今も昔も変わりません。
一昔前までは、ブラックな働かせ方をしている企業ばかりでした。
定着率の高さを売りにしている会社もありますが、それはコアなスタッフが変わっていないだけで、実際はコアにならないスタッフは退職しているケースが多いです。
SESエンジニアの闇②:サービス残業、無給での休日作業は当たり前
現場での業務終了後の帰社指示も何度もありました。
現場終了後の移動時間や残業時間は出ない会社が大半です。
みなし残業として、すでに残業代を支給していることにしている企業が大半です。
私の場合は一週間の業務終了後に週報の作成を求められたので、週末に作成しなければなりません。
4半期に一度は人事評価に関するシートの記入を求められたので、その資料作成も現場業務後に作成しました。
上司面談も当然現場業務終了後が多いです。
これに異を唱えましたが、他の人もそうだから…と上司に言われて聞く耳を持ってもらえませんでした。
仮にスクールが無料だとしても、入社後にワークライフバランスが崩れるので高い代償となります。
私も実際にSESエンジニアとして従事していたことがありました。
案件によって、2次請けと3次請けの場合ありましたし、営業に回されたことあります。
営業も役に立ちそうもないエンジニアを押し付けられて、目標数字をこなすためにエンジニアを無理やり入れられそうな案件にぶち込んだこともありました。
結果として短期で退職したり、続いても顧客からのクレームが多く引き揚げさせられたり、まじめなエンジニアほどメンタルを病んでしまったりと、色々ありました。
30年近く前から、現在に至るまでSES系業界を見てきましたが、良くなったと思える点はあまり見当たりません。
営業に回ってみて分かったことは、エンジニアを道具としてしか見ていないということです。
契約解除されたエンジニアを次の案件にアサインしなければ自分の目標にも影響が出ます。
要は待機要員を出すなという会社の方針があるため、どこかの案件にぶち込む必要があります。
スクールが待機部屋になることも多く、雰囲気は良いとは言えません。
それでも無料プログラミングスクールに行きますか?
これだけ書けばわかっていただけるかと思いますが、無料プログラミングスクールは無料だとしても卒業後に長年スキルが身につかず生き地獄みたいな現場に放り込まれることが多いです。
貴重な人生を無駄な時間としないためにも、管理人は無料プログラミングスクールはおススメしません。
かといって未経験でも活躍できる方法はあります。
それについては別の機会で記事にします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「無料PCスクールには罠がある!SESエンジニアの闇を暴露」しました。
私はスクールは行っておりませんが、3次請けのエンジニアから営業も従事してきました。
実際の経験を基に業界の闇を知れば知るほどSESエンジニアとして働くことがどれだけ苦痛だったか知っていただきたいと思いました。
営業職になった際もエンジニアのフォローや案件紹介ばかりで追われた日々を過ごしていました。
現在は社内エンジニアとして勤務しているので、そのような辛い日々からは卒業し、ワークライフバランスも良い会社に転職できました。
無料だからと甘い言葉に乗るのはとても危険です。
更なる闇もあるのでそれは別の機会で書きたいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。